みなさんこんばんは。
漢方薬剤師の原明奈です。
本日は腹水についてのお話。
癌により腹水が溜まってしまう方がいます。
腹水は食欲を落とし、呼吸も苦しくさせます。
腹水に対して医師の見解はさまざまですが、積極的に腹水を抜かない方針の先生もいらっしゃいます。
薬で利尿薬を使いますが、思うように効果があることは少ないです。
本日はぜひ一度お試しいただきたい、日本の伝統的な療法についてお伝えいたします。
足の裏に貼る?腹水をとる日本の伝統的療法
腹水や膝に水が貯まる方、手足の浮腫む場合の民間療法として、「唐胡麻(トウゴマ)」と「彼岸根(ヒガンコン)」をすり潰したものを足の土踏まずへ貼るというのがあります。
ヒガンコンは彼岸花の球根、みなさんにとても身近な植物ですね。
腹水がとれるメカニズムについてははっきりとは分かっていません。
トウゴマ、ヒガンコンは毒がありますので毒をもって体内の毒を出すというイメージです。
患者さんをみていると60%くらいの方には多かれ少なかれ変化がみられるようです。
現代の治療では良い薬がないのを考えると、選択肢にぜひ入れていただきたい療法です。
唐胡麻と彼岸根による足裏療法
【1回に使用する目安量】
・トウゴマ 10~20個
・ヒガンコン 3~5個
(⇑トウゴマ。絶対に口に入れないでください。)
(⇑ヒガンコン。絶対に口に入れないでください)
【作る際の注意点】
*毒性があります。手袋をして行ってください。
*トウゴマは殻をむく。硬いのでペンチでパチンと割ってください。
*ヒガンコンは球根の外側の薄いかわをとり、芽が出ていたらその部分は切り取り除いてください。
【作り方】
①上記の量を目安に同量のトウゴマとヒガンコンをすり鉢でよく磨り潰します。ミキサーを使っても大丈夫です。(すり鉢やミキサーは食品で使うものとは別にしてください)
② ①をガーゼ、又は脱脂綿などへたっぷり塗り、土踏まずを中心に貼り付けしっかりと固定して下さい。就寝時に貼り、翌朝はがします。
【そのほかの注意点】
・作り置きは避け、その都度使う分量だけ磨り潰すようにして下さい。
・絶対に煎じて飲んだり、食べたりしないで下さい。毒性があります。
いかがでしたでしょうか。
「足の裏に貼る?腹水をとる伝統的療法」をお送りしました。
少し手間ではありますが、命には代えられないですよね。
腹水が取れてきた、と喜こばれた患者さんを何人もみております。
ただ個人差がありますので、2週間程続けて効果が見られないのであれば中止してください。
ご参考になりましたら幸いです。
それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。
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