みなさんこんにちは。
漢方薬剤師の原明奈です。
以前記事で取り上げましたモクレン。
つぼみは「辛夷(シンイ)」と呼び、鼻の通りをよくするはたらきがあります。
花粉症の時期が近づいていますので、本日もこの辛夷が入る漢方薬をご紹介いたしますね。
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
こんな症状の方に
鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎など
この漢方薬の構成
- 辛夷:鼻の通りを良くする、痛みをとる
- 黄芩・山梔子:炎症をとり熱をさます
- 知母・石膏・麦門冬・百合:粘膜を潤す
- 枇杷葉:咳・痰を鎮める
- 升麻:薬の薬効を頭の方へもっていく
この漢方薬のはたらき
鼻炎が長く続くと鼻の粘膜が乾燥してきて熱感をもってきます。
熱感を持ってきた、というのは鼻水の状態を見ればわかります。
鼻水が黄色くなって粘り気がでてきた、というのが熱があるという証拠です。
辛夷清肺湯は鼻の通りをよくしつつ、鼻の粘膜の炎症を抑え潤すはたらきがあります。
こちらは小林製薬さんが出している辛夷清肺湯。
商品名をチクナインとしています。
蓄膿症をイメージしたネーミングですね!
鼻水が「黄色」「ネバっとしている」方はぜひ辛夷清肺湯をお試しくださいね。
それとは逆に身体の中が冷えていると、「鼻水がさらさら、ポタポタ、透明」の状態になります。
そんなときは以前ご紹介したこちらがおススメです。
いかがでしたでしょうか。
花粉症の症状(鼻炎)が続き、黄色い鼻水が出る方に「辛夷清肺湯」をお送りしました。
鼻の症状を改善する漢方薬は、鼻水の状態によって使い分けてみてくださいね。
それではみなさま、たのしい1日を過ごしましょう!