花粉症

まだまだ花粉がつらい・副鼻腔炎がある方に。ちょっとレアな「清鼻湯」

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みなさんこんばんは。

漢方薬剤師の原明奈です。

まだまだ花粉症がつらい方、いらっしゃいますよね。

鼻水が止まらないかた、今日はとっておきの漢方薬をご紹介します。

一般的にはあまり知られていませんが、私のいる薬局ではよく出る処方です。

 

清鼻湯(せいびとう)

こんな症状の方に

鼻水、鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎、慢性副鼻腔炎、頭痛、肩こりなど

この漢方薬の構成

  • 麻黄・桂枝:汗を出して熱を冷ます
  • 葛根:首のうしろのこわばりを緩める
  • 芍薬 :筋肉のけいれんをとる
  • 甘草・生姜・大棗:胃腸機能を調整する
  • 川芎・辛夷:鼻の通りを良くする、痛みをとる
  • 薏苡仁:鼻の中のむくみをとる
  • 石膏・桔梗・大黄:鼻の中の炎症を抑える

◆芍薬(シャクヤク)は漢方での使用部位は根ですが、花がとても美しく「立てば芍薬」と女性の美しい立ち姿を形容する言葉になっています。

婦人科系の漢方にも良く登場する欠かせない生薬です。

シャクヤク

◆桔梗(キキョウ)もおなじみの植物ですね。

痰を切る役割として、喉の漢方薬にも良く登場します。

漢方薬での使用部位は根になります。

この漢方薬のはたらき

風邪で有名な葛根湯をベースにした処方です。

葛根湯に数種類の生薬を加えることによって首から上の症状に効く3つの処方があります。

葛根湯加川芎辛夷、葛根湯加桔梗石膏、葛根湯加黄散です。

清鼻湯はこの3つの漢方薬を合わせたもの。

鼻の通りをよくし、鼻水をおさえ、鼻の炎症をしずめるはたらきがあります。のどの炎症もおさえますよ。

この漢方薬の入手法

ちょっとマニアックな漢方薬で、医師での処方箋では出ません。

ドラッグストアでもなかなか取り扱っているところはないと思います。

⇑楽天での販売はありました。(アマゾンでの発売はありません)

お通じをよくする生薬、大黄(ダイオウ)が含まれますので普段から下痢体質の方はお控えください。

 

似たような漢方薬で手に入れやすいものは葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)があります。

これは医師も出してくれる漢方薬で、ドラッグストアでも基本的なラインナップとして揃えていると思います。

春のおとずれと花粉症の漢方と。

いかがでしたでしょうか。

「まだまだ花粉がつらい・副鼻腔炎がある方に。ちょっとレアな「清鼻湯」」をお送りしました。

私もまだまだ花粉症の症状が出ます。

スギの方はあともう少しの辛抱ですね。

漢方薬を上手に駆使してのりこえましょう。

 

それではみなさま、明日もたのしい一日にいたしましょう。

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