風邪

伝統の風邪薬「橋本七度煎」の代わりに手に入りやすい漢方薬は?

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みなさんこんばんは。

漢方薬剤師の原明奈です。

実は私のブログで最近圧倒的なアクセスを誇るのが、橋本七度煎(はしもとひちどせん)なんです。

さようなら橋本七度煎。江戸時代から日本人の風邪の味方でした。

この風邪薬にいかにファンが多かったのか…という事が分かりました。

私は橋本七度煎を作っているところに問い合わせしたのですが、今のところは再度作る予定がないとのこと。

とても悲しいですが代わりのものを考える必要があります。

代わりとなる、手に入りやすい漢方薬をご紹介しますね。

 

香蘇散(こうそさん)

こんな症状の方に

風邪の初期、精神不安、頭痛、じんましん

 

この漢方薬の構成

  • 蘇葉:外から入ってきた風邪(ウイルス)を香りで体外へ追い出す、体を温める
  • 香附子:気の巡りをよくし、気持ちを落ち着かせる
  • 陳皮:気の巡りをよくし、胃腸を元気にする
  • 生姜:胃腸を元気にする、吐き気を鎮める、身体の奥の方を温める
  • 甘草:炎症をおさえる、痛みを和らげる

 

この漢方薬のはたらき

香蘇散(こうそさん)は香りの高い生薬が中心の漢方薬です。

蘇葉(ソヨウ)はシソの葉。

シソの葉はお刺身に添えられることがあり解毒作用を利用しています。

発汗作用、解表(げひょう)作用、理気(りき)作用があります。

発汗や解表作用により身体の中に入ってしまった邪(ウイルスなど)を外へ追い出し、気の巡りをよくすることにより心身症や神経症など、気分が落ち込みがちの症状を緩和します。

なぜ香りが大事なの?

香り(精油成分)には気を身体にめぐらせる働きがあります。

精神的なストレスや風邪により気の巡りが滞ってしまうことがあり、これをやさしく改善します。

気の巡りを良くすることで、体の熱や腫れ、痛みをやわらげます。

カゼのひき始めに用いるほか、頭痛やじん麻疹にも効果的です。

胃腸が弱く繊細で、体力のない人の初期症状に向く漢方薬です。

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漢方の風邪薬と言えば

漢方で風邪薬と言えば葛根湯(かっこんとう)を思い浮かべる方が多いでしょう。

かぜの引き始めで、汗がでずに、首の後ろ~背中の寒気が強い方には葛根湯の方がおすすめです。

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葛根湯は沢山のメーカーさんが出していますが、おすすめなのはピュアドリップ。

煎じ薬を濃縮した形で、お湯で溶いて飲みます。

風邪初期は寒気をとることが最重要なので、錠剤や粉よりは断然効果を実感しています。

下記の記事もぜひ参考にしてください。

風邪に使う漢方薬「葛根湯」を効かせるように飲む方法

橋本七度煎のあのティーパックのスタイルで飲みたい

橋本七度煎の飲み方のスタイルは、日本独自のもの。

お湯を入れてすぐに飲めるのでとても便利ですよね。

現在も販売されている薬では「中将湯」「実母散」が似ています。

この2つの薬は女性の生理不順や更年期などに使うものですが、実は効能効果に「感冒」=風邪と書かれています。

中身の構成も近いところがあり、感冒となっていることに納得。

あのティーパックスタイルで飲みたい!!という方はぜひこちらもお試しください。

漢方のツムラ創業家に伝わる女性のための妙薬「中将湯」

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ドラッグストアで買える女性のための煎じ薬「實母散(じつぼさん)」

いかがでしたでしょうか。

「橋本七度煎の代わりに手に入りやすい漢方薬は?」をお送りしました。

風邪は予防が大事!万が一なってしまったらなるべく早く治しましょう!

ぜひご参考ください。

それではみなさま、しっかり身体をケアして今日1日をたのしみましょう♡

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