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芍薬は女性を美しくする~緊張して硬くなった筋肉をやわらかに~

投稿日:2019年7月13日 更新日:


こんにちは。

漢方薬剤師の原明奈です。

芍薬は5~6月の初夏の季節に咲く花。

私の大好きな花です。

芍薬

先週お花屋さんにいったら、まだ芍薬があったのでバラの花とともに買いました。

私の部屋がシャクヤクとバラの香りに包まれて、うっとりしました。

この部屋でピアノの練習もしているので、いつもよりも気分がのって上達しているような感じがしましたよ!

今回はせっかくなので芍薬をとりあげます。

芍薬は女性を美しくする~緊張して硬くなった筋肉をやわらかに~

立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花

女性の美しさをあらわすときに登場する芍薬。

「立てば芍薬」

というように芍薬は日本女性の美しい立ち姿を形容しています。

芍薬の漢字には「薬」という字が入りますよね。

ここから想像できるように芍薬は観賞だけではなくとしても使われています。

この「立てば芍薬」というところからお薬のはたらきが連想できるのですが、イライラとして気の立っている女性に使います。

私は日々、相談でお一人お一人と向き合っておりますと、驚くことに8割以上の女性がイライラしている!と答えられます。

おそらくは、ひと昔前よりもイライラしている女性は増えている気がしています。

イライラの中でも「隠れイライラ」ですね。

外に対して怒りをぶつけることはあまりせず、自分の中で怒りを消化しようと頑張ったり、自分に対してイライラするという感じでしょうか。

現代の女性の方がイライラを自分の中にため込む方が増えています。

それは女性が社会進出にともない男性に近いような社会的な責任を持つ方が増えたから、だと思っています。

責任ある立ち場になれば日ごろのイライラは他の方に出すことは出来ずぐっと内に込めてしまうのです。

そうすると筋肉が緊張してきて、身体が硬くなってきます。

心も不安定になりがち。

そんな時は芍薬の力をはじめとした、和漢のめぐみでイライラとして硬くなっている心と身体をほぐしてあげましょう。

芍薬で筋膜リリース

私のなかで芍薬の役割は「筋膜リリース」ととらえています。

メディアでも注目されている筋膜リリース。ご存知ですか。

筋膜はがしともいわれます。

書籍も多数発売されていて美容の観点からも着目されています。

筋膜ってなに?

筋肉は知っているけれど筋膜はピンとこない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

筋肉は、筋膜という薄い組織膜に包み込まれています。

筋膜

ウェットスーツのように体全体に張り巡らされ立体的に包み込むため第二の骨格であるといわれています。

この筋膜は柔らかい組織なので委縮・癒着(ゆちゃく:からまる、くっついてしまうこと)しやすい特徴があります。

この筋膜の委縮や癒着が時にコリ痛みを招き筋肉の柔軟性を損なう原因になります。

筋膜リリースとは?

筋膜を正しい状態に戻すこと。

筋膜リリースをすることにより筋肉の柔軟性が高まります。

肩こり改善、腰痛などの痛みを軽減、身体を柔らかく…こういったことが筋膜リリースで解決しちゃいます。

猫

筋膜リリースにはストレッチも合わせて行う

筋膜リリースを物理的にするには、ストレッチをすることです。

これについては上記であげた書籍や、NHKのホームぺージなどをご覧ください。

「美しくなるための筋膜リリースの方法」がNHKの"カラダノヒミツ"にありますので紹介しますね。

ミスユニバースの日本代表がされるストレッチのポイントがかかれています♡

必見ですよ!!!

https://www.nhk.or.jp/beautyscience-blog/2018/138/

バレリーナが使うストレッチポールが紹介されていました。

私もジムでトレーニングをするときには一番初めに使います。

このポールの上に5分ほど寝転がっているだけでも、重力の重みで徐々に筋膜リリースができるというすぐれものです。

芍薬の入る漢方で内側から筋膜リリース

芍薬は「筋膜リリース」のはたらきがありますので、ぜひお役立ていただければと思います。

漢方では芍薬のを使います。

芍薬の根は医薬品扱いとなりますので、一般には流通がありません。

芍薬が入っている漢方薬を上手に使うことで、筋膜リリースの効果を感じてくださいね。

芍薬の根のはたらきを東洋医学で解説

漢方で芍薬といったら自動的に根のことを指します。

シャクヤク

芍薬は肝血をおぎない肝の疏泄(そせつ)にはたらきますので、柔肝(にゅうかん)の効果があります。

ここで「肝(かん)」という言葉を沢山だしましたが、肝は五臓のうちのひとつ。

肝はをつかさどるとされています。

この筋は筋膜筋腱のことをさします。

芍薬が肝を調節するということは筋膜リリースにつながるということですね。

芍薬のはいった漢方薬とは?

芍薬のはいる漢方薬を3つご紹介いたします。

◆芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

芍薬はたらきを利用して筋肉の緊張をほぐすときに使う有名な漢方薬が芍薬甘草湯

こむらがえりに、とパッケージに書かれているものも多いです。

即効性がありますので、飲んでからストレッチをするのがおすすめです。

ゴルフや水泳で足がつりやすいという方にも良いですよ!

▼こちらはめずらしいゼリー剤。グレープフルーツ味になっています。

芍薬甘草湯は甘草の量が比較的多いです。

甘草は食品としても普通に流通するものなのですが、まれに体質的に合わない方がいてむくみを起こしてしまうことがあります。

念のため、こちらもご一読ください。

漢方薬に副作用はありますか。(前編)

◆抑肝散加芍薬黄連(よっかんさんかしゃくやくおうれん)

ほかにもおすすめなのは抑肝散加芍薬黄連

芍薬も入りますが、この漢方薬の名前に「肝」と入っているように漢方薬全体が肝を調整するようにはたらきます。

とくにイライラをはじめとしたストレスで身体が硬くなっている方に最適です。

私はこの漢方薬を色んな方に紹介して(もちろんその方の体質や背景を踏まえて選んでいます)、

  • 髪の毛の抜ける量が明らかにすくなくなった、排水溝の掃除の回数が減った
  • 3日で夜寝ている時の歯ぎしりをご主人に指摘されなくなった

など嬉しい報告を沢山いただいております。

一瓶では4日分しかないのですが、最低2週間は続けてから判断していただきたい漢方。

4箱以上のまとめ買いをしてくださいね。

◆当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

甘草が合わない方におすすめなのは当帰芍薬散。

こちらは身体のむくみが気になる方、貧血傾向の方、すぐに疲れてしまう方にとくにオススメです。

ぜひ芍薬の力をかりて心と身体をほぐし、美しくなって参りましょう♡

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