みなさんこんばんは。
漢方薬剤師の原明奈です。
本日は私が平成28年に取得した漢方生薬ソムリエのおはなし。
この認定は全国でも39名しかもっていないため、ちょっとレアな認定になります。
漢方をされる方で気になる方、概要を書きますのでご参考ください。
漢方生薬ソムリエ協会とは
金沢大学名誉教授の御影 雅幸先生、三重県で開業されている医師の安井 廣迪先生らが発足した協会。
事務局は金沢大学分子生薬学研究室にあります。
漢方薬の原料となる生薬の目利きを育てるために、漢方生薬ソムリエの認定制度が作られました。
漢方生薬ソムリエ試験制度について
初級、中級、上級が設けられています。
現在上級試験はまだ実施されておりません。
初級をうけて3年すると中級を受ける資格がもらえます。
私は平成28年に受けたので、来年中級試験が受けられることになります。
初級の受験資格
①かつ②を満たす者
① 和漢医薬学会会員、日本生薬学会会員、日本東洋医学会会員または
日本漢方生薬ソムリエ協会賛助会員団体に所属の者
② 次のいずれかの者
A: 薬系大学で生薬学を習熟した者
B: 企業や病院などで生薬取扱い歴3年以上の者
C: A, Bと同等の知識や技能を有している者
ご覧のとおり、上記の学会いずれかに所属しなければなりません。
②の条件は(証明しようがないため)やる気のある方であれば大丈夫です。
平成30年度 漢方生薬ソムリエ(初級)試験実施要領
まだ31年度の実施要項が発表されていないのですが30年に準じると思いますので抜粋しておきます。
・試験の形式(120分)
筆記試験(5択問題、80問)
鑑定試験(20生薬について;生薬名、原植物名、薬用部位)
・試験日時
2017年8月26日(日)、14:00-16:00(15分前に着席)
・試験会場
金沢大学サテライトプラザ
・テキストなど
漢方、生薬学、薬用植物学関連図書
日本薬局方(最新の改訂版および追補)
例)「新一般用漢方処方の手引き」日本漢方生薬製剤協会編、じほう
「伝統医薬学・生薬学」御影雅幸、木村正幸、南江堂
詳しくはこちらをごらんください。過去問も掲載されています。
実際に受験してみて
受験したときは、私は現在の漢方薬局ではなく製薬会社に勤務していた時でした。
漢方薬を扱う会社でしたが生薬そのものを見る機会がなかったためこれらを取り寄せて覚えました。
一番大変だったのが、植物や生薬のラテン名を筆記で書く必要があったこと。
学生のときにちょっとやったなぁというレベルでしたので、ラテン名を覚えるのにはかなり苦労しました。
上に参考テキストが書かれていますが、私はそれではなく生薬単という本をメインにして覚えました。
いかがでしたでしょうか。
「全国で39名が保有する「漢方生薬ソムリエ」が気になる方へ」をお送りしました。
漢方薬は最終製品になっているとあまり質について考えることはないかもしれませんが、もともとは自然の恵み。
植物の品種、栽培条件は漢方薬の効果にも大きく影響すると思われます。
漢方をされる方はこの分野にも着目して欲しいですね。
それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。
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