漢方

【食べるアロマテラピー】舐めてすぐ効く伝統薬

投稿日:2018年3月12日 更新日:


みなさんこんばんは。

漢方薬剤師の原明奈です。

本日は日本の伝統的なお薬をとりあげます。

漢方薬の陰にひっそり隠れている日本の伝統薬。

残念ながら認知度は低いのですが、とても使いやすく素晴らしいものが多いんですよ。

 

敬震丹(けいしんたん)

日本で伝統的に作られてきたお薬になります。

歴史としては安土桃山時代までさかのぼり、文政年間に「敬震丹」という名前になりました。

明治中期からはほぼ現在と同じ処方となっています。

漢方薬にはいる生薬と同じようなものが入りますが、漢方薬ではなく和漢薬、伝統薬、家伝薬などに該当します。

(⇑楽天にリンクしています。amazonでの販売はありません。)

 

敬震丹はどんなお薬?

一言でいうと、ストレスを和らげてくれるお薬。

もう少し難しくいうと気の流れを良くし、自律神経や体調を整える薬です。

中身は1cm四方の板状です。

強い香りがあり、この香りも効果の一部と考えますので口中でかみ砕きながら服用します。

持ち運びも便利ですので、本当に良いお薬です。

牛黄や麝香など大変高価な動物由来の生薬が配合されています。

牛黄(ゴオウ):牛の胆石。基本的に牛は胆石ができませんが1000頭に1頭くらいの割合で胆石があるようです。同じグラムの金よりも高価なお値段がつくといわれています。薬効は多岐にわたりますが、そのうちの1つに動悸をしずめるはたらきがあります。

麝香(ジャコウ):ジャコウジカの分泌物。ムスコンという成分が含まれ香水(シャネルの5番)の香りの原料でもあります。緊張を和らげストレスを逃がすはたらきがあります。

 

敬震丹はこういう症状に

  • 気持ちの落ち込み、ストレス、不安、緊張、イライラ、神経質
  • 不眠、寝付きの悪化、気力・集中力の低下
  • めまい、立ちくらみ、乗り物酔い、頭痛
  • 疲労倦怠感、風邪、虚弱体質、食欲不振、暑さあたり

不安になるような場面、ストレスが多い時に敬震丹を噛んで飲んでみてください。

気持ちがすーっと落ち着いてきます。

お守りとして持ち歩くのも良いですね。

 

いかがでしたでしょうか。

「【食べるアロマテラピー】舐めてすぐ効く伝統薬」をお送りしました。

日本の家伝薬、ぜひみなさんも応援よろしくお願いいたします。

というのは家伝薬はつぎつぎと販売が終了してきており、橋本七度煎のように途絶えてしまった薬が沢山あります…。

さようなら橋本七度煎。江戸時代から日本人の風邪の味方でした。

日本の薬文化を大切に守っていきたいと思っています。

 

それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。

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