みなさんこんばんは。
漢方薬剤師のmyuです。
今日は昨日のイベントでも取り上げましたアンチエイジングの漢方をひとつ、ご紹介します。
さて以前も書きましたが、みなさんは養命酒さんのCMで「女性は7の倍数、男性は8の倍数で体が変化していく」というのを見たことがありますか。
(画像は養命酒HPからお借りしています)
女性は28歳が一番キラキラしているとき。そこを境にだんだんと下降曲線になってしまいます。
とくに50歳を過ぎるとそれがはっきりと身体にも現れてきます。
この下降曲線をなるべくゆるやかにするために、東洋医学には補腎という考え方があります。
腎には生命の源が宿っていると考えられているため、腎を補う事(補腎)は現代でいうアンチエイジングのイメージです。
この補腎薬にはさまざまあります。
今日はベースとなる六味丸に加え熱を冷まして渇きやほてりを鎮めるはたらきをプラスした漢方をご紹介いたします。
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
こんな症状の方に
身体のほてり、口の渇き、のぼせ、尿のトラブル、腰痛、更年期障害など
この漢方薬の構成
- 地黄:血を補う、発育の促進・老化の抑制
- 山薬:胃腸を整える、発育の促進・老化の抑制
- 山茱萸:頻尿・夜尿の改善、発育の促進・老化の抑制
- 沢瀉・茯苓:水の代謝を改善する
- 牡丹皮:血流を改善する
- 知母:身体を潤す、熱をさます
- 黄柏:熱をさます
この漢方薬のはたらき
年齢とともに口の渇きや体のほてりなど、熱っぽい症状が気になってきた方に使う漢方薬です。
年齢をかさねていくと、どうしても身体の中のうるおいが減ってきます。
うるおいは冷やす性質があり、身体の熱がオーバーヒートにならないようにバランスを調節しています。
うるおいがなくなってくると熱を抑えることができず、口の渇き、のぼせのような症状がでてきます。
もちろん、六味丸の構成がまるまる入っていますので、アンチエイジングのはたらきがあります。
女性の更年期、男性の更年期にとても向いている漢方薬のひとつですね。
(⇑商品にリンクしています。)
この漢方薬をのむときに気を付けること
知柏地黄丸には地黄という生薬が入ります。
補腎する一番の主役なのですが、胃腸の弱い方は胃のもたれや下痢をしてしまうことがあります。
その場合はお食事後など胃の中に食べ物があるとき飲むようにしてください。
いかがでしたでしょうか。
「年齢とともに身体の中のうるおいが減ってしまった方へ」をお送りしました。
更年期で口がすごくかわいたりほてりが気になる方、ぜひ取り入れてみてください。
それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。
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