みなさんこんばんは。
漢方薬剤師の原明奈です。
春が近づき、すこし心が落ち着かない患者さんが増えおります。
本日は漢方薬だけれど、食品としても成り立っちゃうお薬。
この中身なのに興奮症状にとても効果が高いんですよ。
甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)
こんな症状の方に
興奮症状、不眠症、夜泣き、あくびなど
この漢方薬の構成
- 小麦:からだに栄養をあたえる、心を落ち着かせる、熱感をとる
- 甘草:胃腸のはたらきを良くする、心を落ち着かせる
- 大棗:胃腸のはたらきを良くする、心を落ち着かせる
この漢方薬のはたらき
とくに理由がないのに急に泣いたり、笑ったりと情緒不安定になってしまう状態を和らげる漢方薬です。
子供や女性に使うことが多く、あくびを良くする方に効きやすい傾向があります。
小麦・大棗(なつめ)・甘草という食品としても使われる穏やかな生薬の組み合わせです。
この3つはすべて心を落ち着かせるように働きます。
甘くてとても飲みやすい漢方薬ですよ。
注意点としては、甘草という生薬が入るので少しむくみやすくなります。
甘草はしょうゆやビスケット、飴にも甘味付けで使われる身近なものですが、合わない方は急激にむくみが出ることもあります。
そういう場合は服用を中止してください。
(⇑商品にリンクしています。)
いかがでしたでしょうか。
「春が近づくにつれて、こころが落ち着かないとき」をお送りしました。
みなさんのご家族でもこういう興奮がある方がいれば、ぜひ試してみてください。
それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。
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