漢方

妊娠中に食欲がモリモリでてしまい抑えられない方へ

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みなさんこんばんは。

漢方薬剤師のmyuです。

今日はちょっとめずらしい漢方薬のご紹介。

以前産後といったらこの漢方薬、というのをご紹介しました。

”産後のどんな症状も治す”という漢方処方

今回ご紹介する漢方薬も産後にも使えますが妊娠中にも大活躍しますよ。

 

当帰散(とうきさん)

こんな症状の方に

妊娠中ののぼせ・ほてり・食欲増加、産前産後の症状(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)

 

この漢方薬の構成

  • 当帰:貧血の改善、体に栄養をつける
  • 芍薬:貧血の改善、血液の流れを良くする
  • 川芎:血液の流れを良くする、痛みを止める
  • 白朮:胃腸の働きをととのえる、むくみをとる、安胎作用
  • 黄芩:のぼせをとる、食欲の出すぎを抑える、安胎作用

 

この漢方薬のはたらき

「妊娠中には身体を冷やしてはいけない」というイメージが強いですよね。

もちろんその通りなのですが、妊娠中にのぼせやほてりを感じてしまう方がいます。

それはお腹にいる赤ちゃんがエネルギー(陽気)のかたまりであるためです。

お腹のあたりにどうしても熱がこもってしまい、とくに胃に熱がこもると食欲がどんどん出てきます。

これを胃熱といいます。以前二日酔いのところで解説しましたのでこちらもご覧ください。

当帰散にはこの胃熱やのぼせ、ほてりをとる黄芩(おうごん)が配合されています。

この黄芩には妊娠中には嬉しい安胎(あんたい)作用もあります。

安胎作用とは、お腹の赤ちゃんも健やかに養って流産や早産の防止をする作用のことをいいます。

この漢方薬に入る白朮(ビャクジュツ)も同じく安胎作用がありますよ。

そして当帰、芍薬、川芎で貧血の改善、血行促進をして体を温めます。

妊娠中に食欲が出すぎておさえられない!という方、ぜひ一度お試しください。

(⇑商品にリンクしています。amazonにはなく楽天で取り扱いがありました。当帰散はこのメーカーさんしか製造していなくて一番最小のサイズが200gのものになります。原末なので少量でとても効果がありますよ。)

いかがでしたでしょうか。

「妊娠中に食欲がモリモリでてしまい抑えられない方へ」をお送りしました。

今日知り合いの方が「妊娠中にカツどんが食べたくなってしょうがなかったんだよね~」という話を聞いて、この漢方薬を思い出しました。

ぜひ取り入れてみてください。

 

それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。

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