胃腸

気分が落ち込みがちで、食べる元気がないときに「香砂六君子湯」

投稿日:2018年1月7日 更新日:


みなさんこんばんは。

漢方薬剤師の原明奈です。

本日も胃の調子が悪いときに使う漢方薬を取り上げます。

以前、疲れやすいタイプの方で食欲も沸かないな…というときには六君子湯(りっくんしとう)という漢方薬をご紹介しました。

今日はこの六君子湯に加え、少し精神的な落ち込みを改善する生薬を入れた漢方薬のご紹介です。

 

香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)

こんな症状の方に

精神的落ち込みのある食欲不振、消化不良、げっぷ、胃痛、嘔吐、逆流性食道炎

 

この漢方薬の構成

  • 香附子・縮砂・藿香:気を巡らせ胃の働きを良くする、不安をとりのぞく
  • 人参:気力を充実させ、胃腸に元気をつける
  • 茯苓・白朮:体内にたまった余分な水分をとり、胃腸機能を調整する
  • 半夏・陳皮:吐き気を鎮める
  • 大棗・甘草・生姜:胃の機能を高める

 

この漢方薬のはたらき

六君子湯という漢方薬に香りの良い生薬が加わったものです。

六君子湯は、もともと胃腸が弱かったり、病後や疲れなどで胃腸の働きが衰えていたりする方に使います。

胃腸のはたらきを高めることで、胃の痛みやもたれなどの不快感を改善する漢方薬です。

これに香りの良い生薬が合わさることで少し神経症状が目立つ方、たとえば気分が沈みがち、げっぷが多い、腸内のガスがたまりやすいという症状を改善してくれます。

香りのある生薬は精神を安定させてくれます。

漢方薬もアロマテラピーに近いところがあり、口から入れるだけでなくその香りも効果のうちなんですよ。

(⇑楽天にリンクしています。)

いかがでしたでしょうか。

「気分が落ち込みがちで、食べる元気がないときに。」をお送りしました。

漢方薬で胃腸を整えるものは本当に沢山あります。

それだけ胃腸の調子は身体全体に及ぼす影響が大きいということだと思います。

みなさまもお腹を大切にしてください。

 

それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。

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