みなさんこんばんは。
漢方薬剤師のmyuです。
本日は妊娠中の方によくある症状、子宮からの出血について取り上げます。
妊娠中には色々とお悩みの症状がでてくるもの。でも西洋薬は飲めない…という状況ですよね。
しかしながら漢方薬は昔から妊娠中に使ってきた実績があり、妊娠中のお悩みを手助けしてくれるものが多いんですよ。
芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
こんな症状の方に
下半身の不正出血(子宮出血、痔出血、血尿)
この漢方薬の構成
- 当帰:血を補い、体に栄養をつける
- 芍薬:血を補い、血液の流れを良くする
- 川芎:血液の流れをよくし、痛みを止める
- 地黄:血を補い、年齢とともに衰える機能を回復させる
- 艾葉:体を温めて冷えをとる、流産防止
- 阿膠:血を補う、止血作用
- 甘草:胃腸を助ける、他の生薬を調和する
*東洋医学の「血」とは血液そのものと血液が運んでくる栄養素をさしています。
この漢方薬のはたらき
四物湯という漢方薬に艾葉・阿膠・甘草3つの生薬が加わった漢方薬です。
四物湯で血を補いながら、出血をとめる生薬が加わることで下半身の不正出血をとめる働きをします。
四物湯は、全身を養う血液を増やし血行を良くすることで体の栄養状態を良くし、体を温めるはたらきがあります。
漢方薬の中では「血」を補うベースとなる処方になります。
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この漢方薬を避けた方が良いとき
それほど心配はいらないと思いますが、妊婦さんに使うことがあるのでもう少し詳しく書きます。
- 胃腸が弱く下痢しやすい方:この漢方に含まれるトウキやジオウで吐き気や気持ち悪さが出てしまうことがあります
- 身体に熱がこもってほてりが強い方:この漢方薬は温める働きが強いのでさらにのぼせてしまうことがあります
上記に当てはまると思われたら控えていただくか、主治医の先生と相談されてください。
いかがでしたでしょうか。
「妊娠中に子宮からの出血がある方に。」をお送りしました。
妊娠中の出血、またそれ以外でも痔や血尿でも使われています。当てはまる方ぜひ取り入れてみてください。
それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。
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