みなさんこんばんは。
漢方薬剤師の原明奈です。
本日は、乳腺炎に使う漢方薬(前編)の続きになります。
耳鳴りの記事をまたいでの更新になってしまい恐縮ですが、最後までお読みいただけると嬉しいです。
本日は乳腺炎に使う2つの漢方薬のご紹介と、前回ご紹介した漢方薬との使い分けも説明いたします。
葛根湯(かっこんとう)
葛根湯は風邪のイメージが強いのですが、乳腺炎にも良く使うんですよ。
葛根湯は風邪の初期に使いますが、乳腺炎に使う場合も初期に使います。
というのも葛根湯は炎症自体を抑える働きはあまり期待できません。
葛根湯が出来るのは、乳腺の詰まりをとることです。
乳腺の詰まりをとることによって、乳腺炎が悪化していくのを防ぐのですね。
(⇑商品にリンクしています。錠剤タイプ。)
紫根牡蛎湯(しこんぼれいとう)
こちらは乳腺炎が慢性化してきてしまい、かなり治りにくくなった方に使うもの。
紫根牡蛎湯は、皮膚の再生を促す紫根(しこん)や、体力を回復させてくれる黄耆(おうぎ)、貧血を改善する当帰(とうき)、川芎(せんきゅう)、芍薬(しゃくやく)が入ります。
(⇑楽天にリンクしています。この漢方薬はドラッグストアでは手に入りにくいものです。)
乳腺炎で使う漢方薬まとめ
前回と合わせて出てきた漢方薬をまとめると下記のとおりです。
乳腺炎で使う漢方薬は、葛根湯(乳腺炎になりそうなとき)⇒荊防敗毒散または十味敗毒湯(炎症が強いとき)⇒紫根牡蛎湯(長引いて体力が落ちてきたとき)の順で使うことをオススメします。
いかがでしたでしょうか。
「乳腺炎になったときに活躍する漢方薬(後編)」をお送りしました。
一口に乳腺炎といっても、きちんとその段階にあう漢方薬を使うと効果を高めることが出来ますよ。
それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。
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