風邪

さようなら橋本七度煎。江戸時代から日本人の風邪の味方でした。

投稿日:2017年12月6日 更新日:


みなさんこんばんは。

和漢美容の専門家、原明奈です。

 

今回は少し悲しいお話。

日本の伝統薬がまた一つ姿を消してしまいました。

よく日本の伝統工芸とか技術が途絶えてしまうという話はありますが、お薬でも同じことがおきているんです。

 

橋本七度煎(はしもとひちどせん)とは?

漢方薬の煎じ薬のようにして飲む日本伝統の風邪薬です。

マルエ薬局さんのホームページに詳しく書いてあったので引用します。

「体が温まり、咳込むこともなく良く眠れる」、「胃を荒らすことも、副作用もなく安心して服用できる」、「病院などで治療・投薬を受け、とりあえず熱や症状は治まったが、今一つスッキリしない時に良い」、「冬の寒い時期に朝晩お茶がわりに飲むと風邪の予防になる」など、とても古くから使われている薬です。

「橋本七度煎」は信州中村(現在の飯田市)の代官が始めたのが最初だとの言い伝えがありますが、その起源・由来は詳細にはわかっていません。

配合成分の数・種類からして、中国の漢方由来のものとは考えられず、大陸型民族の中国人と異なり、日本人に合った独自の処方を考案したものが、各地で広まったものと思われます。

昭和40年代までは「○○七度煎」の名称で中部地区で数社が販売していましたが、現在も製造・販売しているのは、ここでご紹介する「橋本七度煎株式会社」のみとなりました。「橋本七度煎株式会社」の創業(売薬業)は、江戸時代の末と言われ、約170年続いている会社です。

残念ながらこの約170年続いている会社からも販売が終了しました。悲しいです…。

 

橋本七度煎のちょっと変わった飲み方

飲み方は「七度煎」と書いてある通り、1包で7回まで服用できます。

熱湯にて五回振り出す、そのあと2回まで煎じるというもの。

最後には単なるお茶のように薄くなってしまいますが、昔は薬がとても高価な時代。

日本人のもったいない精神が飲み方に現れているんですね。

 

橋本七度煎に入っているもの

13種類の生薬が入っています。香りの強いものが多く入るのが特徴的です。

【香りの強いもの】

藿香(カッコウ)、桂皮(ケイヒ)、厚朴(コウボク)、大茴香(ダイウイキョウ)、木香(モッコウ)、山奈(サンナ)、丁字(チョウジ)。

まるでバリ島でオイルマッサージをうけている時のような、エキゾチックな香りです。個人的にはすごく好きな香り。

香りで風邪を外に追い出すイメージの処方ですね。漢方薬でいうと香蘇散に似ています。

 

香蘇散はこちらの記事「橋本七度煎の代わりに手に入りやすい漢方薬は?」に詳しく書いておりますのでご参考ください。

 

【そのほかの生薬】

阿仙薬(アセンヤク):のどの炎症をとる、整腸作用。

黄芩(オウゴン):熱をさます。

甘草(カンゾウ):生薬の調和、お腹の調子をととのえる。

紅花(ベニバナ)・川芎(センキュウ):血行をよくする。

蒼朮(ソウジュツ):発散させる。水をめぐらせる。

 

この処方は麻黄などちょっと気を付けたい生薬は入っていないのが良いですね。

高齢者にも使いやすそうですし、予防としても使えます。

 

いかがでしたでしょうか。

「さようなら橋本七度煎。江戸時代から日本人の風邪の味方でした。」をお送りしました。

製造が終わってしまったのが、残念でなりません。

どこかの薬局でまだ在庫があるかもしれません、見つけたらラッキーです。

教えていただけると嬉しいです。

 

それではみなさま、和漢の力で美しさをそだてていきましょう。

 

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