みなさんこんばんは。
漢方薬剤師の原明奈です。
昨日のお昼休みにテレビをみていたら、年齢筋力応援「長白仙参」と再春館製薬のCMがありました。
再春館製薬は「痛散湯」と「ドモホルンリンクル」で有名な会社です。
具体的にどういうものなのか気になり調べてみました。
長白仙参の中身
原料
●アミノ酸:1,000mg
●長白参エキス:250mg
アミノ酸は必須アミノ酸9種(ロイシン、リジン、バリン、イソロイシン、トレオニン、フェニルアラニン、メチオニン、ヒスチジン、トリプトファン)になります。
筋肉を構成するのはタンパク質ですが、タンパク質はアミノ酸からできています。
このうち体内で作られないアミノ酸を必須アミノ酸といい9種類あります。
この9種類のアミノ酸は肉、魚、卵、豆類をとればカバーできますが、サプリでとるのも一つの方法としては良いかと思います。
長白参エキスとは?
アミノ酸よりも気になるのは長白参のほうです。
ホームページには下記の紹介文があります。
高麗人参の中でも最高級と言われ、中国の吉林省にある長白山脈で7年の歳月をかけて豊かな大地の栄養分を吸い上げたのが長白参です。
この長白参は、1本からわずか2~3%しか採れない細長い「ひげ根」部分に有用成分を豊富に含んでいます。
長白仙参に配合している「長白参エキス」は、長白参の「ひげ根」だけを使って抽出しています。
紹介文のとおり長白参とは長白山脈で栽培された高麗人参のことのようですね。
7年ものなので出回っている人参の中では年数が長く高価だと思います。
一般的に出回っている人参は3年ものが多い印象があります。
地中で長い年月栽培されるほどその栄養分を吸収するため価値は高くなりますよ。
ひげ根とは?
「ひげ根」を使っているということが書かれていますが、これについて解説します。
ひげ根とは先っぽのほうの細い毛のようになった部分のことです。
基本的に漢方薬の調合にはヒゲではない部分を使いますが「ひげ根」をあえて使う場面があります。
それは麦門冬湯など咳にきかせたいとき、発散性をもたせたいときです。
ヒゲの部分には本体部分よりもサポニン含量が多くなるようです。
サポニンには痰をとってくれる働きがあるので咳を落ち着かせてくれます。
発散性をもたせたいとは?
みなさん、大根をイメージしてください。
葉が付いている根本の部分と先っぽの部分、どちらが辛くてどちらが甘いかご存知ですか。
答えは「先端の方が辛く、上にいくほど甘くなる」です。
人参は基本的に「甘い」性質がありますが、ひげ根の部分は少し「辛く」なるんです。
辛い物を食べると汗をかくなど巡りをよくしてくれます。これを「発散性」があると言います。
今回のサプリは「ずっと動ける身体を目指す」ということなので、体力をつけるだけではなく少し巡りを良くしたいのかなぁ…と考えます。あくまでも予想です。
あとは「甘い」性質のものは長期間服用により胃にもたれてくる、というのがあるので少し辛みでカバーしたいのかもしれません。
効果はどうなの?
高麗人参は身体に元気をつけるもので、年齢とともに筋力が落ちた方には適していると思います。
筋力だけでなく体を丈夫にしてくれるので、風邪を引きにくくなるというメリットもありますよ。
身体をあたためたり、低血圧を改善することも期待されます。
ただし、日ごろからのぼせや血圧が高い方は控えられたほうが良いと思います。
(⇑商品にリンクしています)
いかがでしたでしょうか。
「再春館製薬の年齢筋力応援「長白仙参」はどういう効果?」をお送りしました。
最後の方は少し難しく書いてしまいましたが参考になりましたでしょうか。
それではみなさま、明日もご自身をいたわって健康でありますように。
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